
「海外FXをはじめようと思っているんですが、どのようなトレード手法がおすすめですか?」

「海外FXでは、予想精度の高いOANDAオーダーブック(板情報)トレードがおすすめです。OANDAオーダーブックの取引・注文状況活用トレードの内容・やり方を解説します。」
OANDAオーダーブックとは?
OANDAとは
世界7カ国(米国、日本、シンガポール、カナダ、英国、オーストラリア)で金融サービスを提供している世界有数の金融グループです。設立2001年から20年を超える歴史があり、外資系のFX業者ですが、日本の金融庁に登録している国内FX業者に分類されます。
OANDAオーダーブックとは
OANDAグループの顧客(投資家)の取引状況・注文状況をグラフ化して表示してくれる、OANDAのツールのこと

を言います。
端的に言えば
世界中のOANDAを利用する投資家の注文状況がわかる板情報のことを「オーダーブック」と呼び、投資家が無料で「オーダーブック」を利用することができるのです。
口座数こそ開示していませんが、世界で数百万人とも予想される投資家の注文状況(板情報)が無料で見れるので、かなり貴重なデータと言えます。
OANDAオーダーブックを見れば「市場参加者の動き」を見ながらFXトレードができるのです。
OANDAオーダーブックの仕組み
OANDAオーダーブックは
- オープンオーダー:未約定のオーダーの価格水準・割合を表示
- オープンポジション:保有中のポジションの取得価格の水準・割合を表示
の主に2つで構成されています。
オープンオーダー

未約定のオーダー状況がわかる
- 左上ゾーン:
「売り指値の注文と価格帯」 = 利益確定のために売りたい(利益が出ている買いポジションがある人) - 左下ゾーン:
「買い指値の注文と価格帯」 = 利益確定のために買いたい(利益が出ている売りポジションがある人) - 右上ゾーン:
「買い逆指値の注文と価格帯」 = 損切のために買いたい(損失が出ている売りポジションがある人) - 右下ゾーン:
「売り逆指値の注文と価格帯」 = 損切のために売りたい(損失が出ている買いポジションがある人)
オープンポジション

保有中のポジション状況がわかる
- 左上ゾーン:
利益が出ている売りポジション - 左下ゾーン:
損失が出ている売りポジション - 右上ゾーン:
損失が出ている買いポジション - 右下ゾーン:
利益が出ている買いポジション
を意味します。
この「オープンオーダー」「オープンポジション」の状況を
- 通貨ペア別(XAG/USD、XAU/USD、USD/JPY、EUR/USD、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、GBP/USD、AUD/USD、EUR/AUD、EUR/CHF、EUR/GBP、GBP/CHF、NZD/USD、USD/CAD、USD/CHF、US500/USD)
- 非累積・純額(非累積:Short/Longを相殺せずそれぞれ表示、純額:Short/Longを相殺した上で差分を表示)
- 過去24時間
で表示できて、
かつ「未約定のオーダー」「未決済のポジション」のロングとショートの保有比率・注文比率も把握することができます。
OANDAオーダーブックの利用条件
無料で誰でも利用することが可能です。
OANDAオーダーブックはこちら
ただし、口座開設の有無、トレードの有無によって、更新頻度が異なります。
- 口座開設 無 → 更新頻度:30分に1回、30分の遅れ
- 口座開設 有(レギュラー・シルバーランク) → 更新頻度:20分に1回、遅延なし
- 口座開設 有(ゴールドランク) → 更新頻度:5分に1回、遅延なし
ゴールドランクの条件
- OANDA本番口座を保有
- 期間中(1カ月)の取引がUSD 50万相当以上(通貨ペア不問)
※25枚(25万通貨)の往復取引
海外FXトレードで、OANDAのオープンブックを利用する際は、国内FX業者のOANDAでトレードする必要性まではないため、無料の口座開設をして「更新頻度:20分に1回、遅延なし」でデータだけ見れる状態にするのがおすすめです。実際のトレードは、海外FX業者の口座で問題ありません。
OANDAオーダーブック(板情報)を活用したトレード手法
OANDAオーダーブック(板情報)の状況を見れば、市場参加者(投資家・ファンド・金融機関など)が「どこに注文を入れているのか?」を把握できる形になります。
その情報をもとに、ポジションを持つことで、トレードの勝率を上げることができるのです。
オープンオーダーを活用したトレード手法
オープンオーダーは、前述した通りで
未約定のオーダー状況が表示されています。

- 左上ゾーン:「売り指値の注文と価格帯」
- 左下ゾーン:「買い指値の注文と価格帯」
- 右上ゾーン:「買い逆指値の注文と価格帯」
- 右下ゾーン:「売り逆指値の注文と価格帯」
となります。
- 左上ゾーン:「売り指値注文」 = 新規注文・利確
- 左下ゾーン:「売り逆指値注文」 = 損切り
- 右上ゾーン:「買い逆指値注文」 = 損切り
- 右下ゾーン:「買い指値注文」 = 新規注文・利確
ですから、
トレンドと逆方向の注文である「指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる = 反転する
ことを意味します。
- 実勢レートが上昇して左上ゾーン:「売り指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる
→ トレンドが反転して下降する - 実勢レートが下降して右下ゾーン:「買い指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる
→ トレンドが反転して上昇する
また、
トレンドと同じ方向の注文である「逆指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる = トレンドが伸びる
- 実勢レートが下降して左下ゾーン:「売り逆指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる
→ トレンドが加速して下降する - 実勢レートが下降して右上ゾーン:「買い逆指値注文」が溜まっている価格帯に差し掛かる
→ トレンドが加速して上昇する
オープンオーダーのグラフで飛び出ている注文が溜まっている価格帯に近づいた場合に
- 左上ゾーン:「売り指値注文」 = 相場反転 → 売り注文
- 左下ゾーン:「売り逆指値注文」 = トレンド伸長 → 売り注文
- 右上ゾーン:「買い逆指値注文」 = トレンド伸長 → 買い注文
- 右下ゾーン:「買い指値注文」 = 相場反転 → 買い注文
という運用方法になります。
より明確にするのであれば

オレンジの指値注文が2.0%を超えているラインを狙い
- 左上ゾーン:「売り指値注文」 = 相場反転 → 売り注文
- 右下ゾーン:「買い指値注文」 = 相場反転 → 買い注文
ブルーの逆指値注文が1.0%を超えているラインを狙い
- 左下ゾーン:「売り逆指値注文」 = トレンド伸長 → 売り注文
- 右上ゾーン:「買い逆指値注文」 = トレンド伸長 → 買い注文
というトレード手法が成立することになります。
オープンポジションを活用したトレード手法
オープンポジションは、前述した通りで
保有中のポジション状況がわかるが表示されています。

- 左上ゾーン:利益が出ている「売りポジション」
- 左下ゾーン:損失が出ている「売りポジション」
- 右上ゾーン:損失が出ている「買いポジション」
- 右下ゾーン:利益が出ている「買いポジション」
となります。
オープンポジションでは、明確なエントリータイミングを測るというよりは、市場参加者の動きや意図を予想するのに役立ちます。
- 左上ゾーン:利益が出ている「売りポジション」:利確するか?利益を伸ばすか?悩んでいる層
- 左下ゾーン:損失が出ている「売りポジション」:損切りをギリギリ耐えている緊迫感のある層
- 右上ゾーン:損失が出ている「買いポジション」:損切りをギリギリ耐えている緊迫感のある層
- 右下ゾーン:利益が出ている「買いポジション」:利確するか?利益を伸ばすか?悩んでいる層
です。
利益が出ている市場参加者は、心理的な余裕があるため、比較的のんびりと行動する傾向があります。
一方で、損失が出ている市場参加者は、心理的な余裕がなく、迅速に行動する、または機械的(損切)に行動する傾向があります。
予想しやすいのは「損失を抱えている市場参加者の行動」です。

左下ゾーン:損失が出ている「売りポジション」 対比 右上ゾーン:損失が出ている「買いポジション」
を比較した上で
- 左下ゾーン:損失が出ている「売りポジション」が優勢 → 為替レートは上昇する
- 右上ゾーン:損失が出ている「買いポジション」が優勢 → 為替レートは下降する
と予想できます。
オープンオーダー・オープンポジションを組み合わせた投資シナリオの作り方
考え方
1.オープンポジションで「どういう状況の投資家が多いのか?」を見る
- 左上ゾーン:「売り」ポジションで含み益を抱える投資家が多いのか?
- 右下ゾーン:「買い」ポジションで含み益を抱える投資家が多いのか?
- 左下ゾーン:「売り」ポジションで含み損を抱える投資家が多いのか?
- 右上ゾーン:「買い」ポジションで含み損を抱える投資家が多いのか?
優先順位は
「含み損」の方の投資家がどちらに多いのか?を見る
※「含み益」がある余裕がある投資家よりも、「含み損」があり余裕がない投資家の方が動きが早いため
2.オープンオーダーで「どこに損切注文のラインがあるのか?」を見る
オープンポジション:左下ゾーン:「売り」ポジションで含み損を抱える投資家が多い
↓
オープンオーダー:右上ゾーン:「買い逆指値注文」で損切りを予定している
オープンポジション:右上ゾーン:「買い」ポジションで含み益を抱える投資家が多い
↓
オープンオーダー:左下ゾーン:「売り逆指値注文」で損切りを予定している
逆指値注文の場合は、注文が溜まっているところで、トレンドが加速する
という特徴があるため、
注文が溜まっている価格帯でトレンド方向にポジションを持つ
という考え方ができるのです。
3.オープンオーダーで「どこに指値注文が溜まっているのか?」を見る
指値注文が溜まっていれば、そこでトレンドが反転します。
明確に指値注文が溜まっているラインで、トレンドが反転するため、利確ポイントとする
という考え方ができるのです。
例

- 売りポジションで含み損を抱える投資家が多い
- 113.7-113.8に損切注文が貯まっている
- 113.7-113.8を超えれば為替レートが上昇する可能性が高い
- 指値注文が顕著に溜まっているところはないため、明確な反転ポイントはない

- 買いポジションで含み益を抱える投資家が多い
- 127.35に指値注文が貯まっている(より強気に買い増したい投資家が多い)
- 127.35まで為替レートが下がれば反転して上昇する可能性が高い
OANDAオーダーブック(板情報)を活用したトレード手法 の活用法
テクニカル分析によるトレード手法と合わせて使うのがおすすめ
前述した通りにOANDAオーダーブック(板情報)だけでも、十分に勝つためのトレードは可能です。
- 指値注文が溜まっているところ → 相場反転
- 逆指値注文が溜まっているところ → トレンド伸長
という傾向があるからです。
しかし、よりOANDAオーダーブック(板情報)を効果的に使うには
テクニカル分析によるトレード手法と併用
がおすすめです。
テクニカル分析とは
過去のチャートの変動から、近い未来のチャートの変動を予想する分析手法のこと
を言います。
- チャートの動きの分析から今後の為替変動を予想する「テクニカル分析」
- 注文の状況から今後の為替変動を予想する「OANDAオーダーブック(板情報)」
は、考え方の異なる分析手法のため
「テクニカル分析」も、「OANDAオーダーブック(板情報)」も、同じエントリーサイン、エグジットサインが出ているのであれば、その予想が当たる可能性は、格段に上がるのです。
どちらかと言えば、「テクニカル分析」を活用したトレード手法がベースにあって、その時の注文状況を「OANDAオーダーブック(板情報)」で確認して、「テクニカル分析」の予想通りの注文の偏りが出ているのか把握した上で、具体的なエントリー・エグジットの価格帯の目安を「OANDAオーダーブック(板情報)」でつけて、トレードする形がおすすめです。
「テクニカル分析」と「OANDAオーダーブック(板情報)」を併用することで、「テクニカル分析」の予想精度を格段に向上されることが可能です。
OANDAオーダーブック(板情報)を活用したトレード手法 の注意点
OANDAのデータが投資家のすべてのデータではない!
OANDAオーダーブック(板情報)に表示されている注文のデータは、あくまでも、OADNAの顧客の注文データでしかありません。
OANDAオーダーブック(板情報)のデータ ≠ 全投資家のデータ
ではないため、OANDAオーダーブック(板情報)のデータを信用しすぎてはいけないのです。
とくに、為替変動の大きな要因となるヘッジファンドなどの投機筋のデータは、表示されないことが多く、OANDAオーダーブック(板情報)のデータとは違う結果になる可能性もあるのです。
だからこそ、OANDAオーダーブック(板情報)は、単体で使うのではなく、他の投資手法(テクニカル分析など)と組み合わせて使う方が効果的なのです。
OANDAの口座を開設する必要がある
OANDAオーダーブック(板情報)は
- 口座未開設の方 → 更新頻度:30分に1回(30分遅れ)
- レギュラー・シルバーランク → 更新頻度:20分に1回
- ゴールドランク → 更新頻度:5分に1回
と、ランクによってデータの更新頻度に差があります。

- レギュラーランク:口座保有者
- シルバーランク:月0.1ロットの取引
- ゴールドランク:月5ロットの取引
少なくとも、口座は持っておく必要があります。データが30分遅れ(口座未開設)で有効な結果がでないのです。できれば、ゴールドランクになるようにOANDAを利用する必要があります。
OANDA口座開設はこちら
海外FX攻略本(無料)
海外FX攻略本では、海外FX攻略について、どこよりも詳しく解説しています。
上から下まで読んでいただければ、海外FX攻略のすべてを知ることができます。
海外FX初心者の方におすすめです。