
「海外FXって何ですか?」

FXトレードをしていれば、多くの場所で「海外FX」という名称を見ることもありますね。今回は、「海外FX」ってそもそも何なのか?わかりやすく解説します。
海外FXとは?

海外FXとは
外国(海外)に本社があるFX業者のサービスを利用して、FXトレードをすること
を言います。
外国のFX業者でトレードすること = 海外FX
です。

「外国のFX業者でトレードすることなんてできるの?」

「できます。」
FXトレードは
外国為替(米ドル、ユーロ、日本円など)を別の外国為替(米ドル、ユーロ、日本円など)にトレード(交換)して、為替差益を得るトレード
です。
取り扱う商品が全世界共通の通貨ですから
日本のFX会社で米ドル/円のトレードをしても
アメリカのFX会社で米ドル/円のトレードをしても
イギリスのFX会社で米ドル/円のトレードをしても
ドイツのFX会社で米ドル/円のトレードをしても
「米ドルと日本円を交換する」という行為に違いはなく、世界中どのFX会社であっても、同じように米ドル/円でトレードできるのです。
FXトレードは、世界中どのFX業者であっても、トレードはできるのです。
ただし、その国の金融監督庁(日本の金融庁)のルールに即してサービス提供しているため、日本人がその国のFX業者を利用できない国もあります。
なぜ、海外FXでトレードするの?


「日本のFX業者でも、外国(海外)のFX業者でも、同じようにFXトレードができるのであれば、あえて外国(海外)のFX業者はあるの?」

「あります。最大の理由はレバレッジ規制です」
レバレッジ規制とは
2009年に金融庁によって「金融商品取引業等に関する内閣府令」が開催されました。
金融商品取引業等に関する内閣府令の改正の中身は
- 顧客の資産管理の方法を信託保全に一本化
- ロスカットルールの整備・順守の義務化
- 証拠金規制(レバレッジ規制)
の3本です。
このうちの証拠金規制のことを「レバレッジ規制」と呼ぶのです。
現行のレバレッジ規制ルール
- 個人投資家:最大25倍(証拠金維持率4.0%以上)
- 法人投資家:変動制(最大40倍~60倍)
※金融先物取引業協会が公表する最新の「為替リスク想定比率」に応じて決定
日本でFX業を営むためには、金融庁の登録(財務省登録)が必須であり、金融ライセンスを持っている日本国内のFX業者は、すべてレバレッジ規制の対象となってしまうのです。
海外に本社があるFX業者は、金融庁の登録(財務省登録)をしていないため、日本のレバレッジ規制の対象とはならず、その本社がある国の金融監督庁のルールに即して、自由にレバレッジを決めることができるのです。(日本法人の子会社を作って日本で営業している海外のFX業者ザクソバンク証券、IG証券、OANDA JAPANなどは金融庁に登録して営業しているため、海外の企業であっても、レバレッジ規制の対象となり、国内FX業者に分類されます。)

「このレバレッジ規制って厳しいの?」

「レバレッジ規制導入前までは、100倍、200倍というハイレバレッジが当たり前だったため、それを経験している投資家からすると、かなり厳しい規制となっています。」

「とはいえ、先進国では、多くの国がレバレッジ規制を導入しており、日本でのレバレッジ規制導入も致し方ないものと考えられます。」
米国のレバレッジ規制
- メジャー通貨:最大50倍(証拠金維持率2.0%以上)
- メジャー通貨以外:最大20倍(証拠金維持率5.0%以上)
EUのレバレッジ規制
- メジャー通貨:最大30倍(証拠金維持率3.3%以上)
- メジャー通貨以外:最大20倍(証拠金維持率5.0%以上)

「つまり、どういうこと?」
つまり
- 海外FX業者でトレードする → レバレッジ規制が対象外
- 国内FX業者でトレードする → レバレッジ規制の対象
となるため、
レバレッジ規制がない中でトレードしたい投資家が「海外FX」を選び、海外FX業者でトレードをしているのです。
レバレッジ規制対象外でどんなメリットがあるのか

「レバレッジ規制のある、なしでそんなにトレードって変わるの?」

「大きな違いが出てきます。」
例
- 国内FX業者のレバレッジ:最大25倍(※レバレッジ規制適用)
- 海外FX業者のレバレッジ:最大1,000倍(※海外FX業者自身が設定。業者によって異なる)
という業者で、10万円の資金でトレードした場合を想定します。
国内FX業者/1万通貨のポジション
米ドル/円:1ドル=100円で1万通貨のポジションを持った場合
- 1万通貨に必要な証拠金 = 100円 × 1万通貨 × 証拠金維持率4.0% = 40,000円
60,000円分の含み損 → 強制ロスカット
海外FX業者/1万通貨のポジション
米ドル/円:1ドル=100円で1万通貨のポジションを持った場合
- 1万通貨に必要な証拠金 = 100円 × 1万通貨 × 証拠金維持率0.1% = 1,000円
99,000円分の含み損 → 強制ロスカット
考察
同じ資金10万円で、1万通貨のポジションを持った時に
- 国内FX業者 → 6万円しか負けられない
- 海外FX業者 → 9.9万円まで負けられる
という違いが出てきます。
資金をできるだけ有効活用できるのは、レバレッジが大きい海外FX業者なのです。
6万円分でロスカットされてしまえば、取り返すことができませんが、9.9万円まで耐えていればその間にチャートが回復して利益を出せる可能性も出てきます。ギリギリまで耐えられるのがレバレッジが大きい海外FX業者と言えます。
国内FX業者/10万通貨のポジション
米ドル/円:1ドル=100円で1万通貨のポジションを持った場合
- 1万通貨に必要な証拠金 = 100円 × 10万通貨 × 証拠金維持率4.0% = 400,000円
資金10万円では、10万通貨のポジションは持つことができない
海外FX業者/10万通貨のポジション
米ドル/円:1ドル=100円で1万通貨のポジションを持った場合
- 1万通貨に必要な証拠金 = 100円 × 10万通貨 × 証拠金維持率0.1% = 10,000円
10万通貨のポジションを持つことができる
90,000円分の含み損 → 強制ロスカット
考察
そもそも、国内FX業者では、資金10万円で10万通貨のポジションを持つことができないのです。
海外FX業者では、資金10万円あれば、10万通貨のポジションを持つことが可能で、しかも、9万円の負けまで耐えられるのです。
少額資金でも、大きなポジションを持てるのは海外FX業者ということになります。
大きなポジションを持てれば、その分、1pipsあたりの利益が増えるので、儲けやすくなるのです。同じ資金でも、稼ぎやすいのは、レバレッジの大きい海外FX業者と言えます。
このような事実があるため、多くの日本人投資家が海外FXトレードに口座を移すようになったのです。

「海外FXのメリットは、レバレッジ規制の対象外ということだけですか?」

「海外FXには、レバレッジ規制以外のメリットも多いため、多くの投資家が海外FXトレードをはじめているのです。」
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